韓国では1990年代末以降、インターネット上で発表されるネット小説が多数執筆されるようになり、若者文化に大きな影響力をもっている。韓国のネット小説を一気にメジャーにしたのは『猟奇的な彼女』のヒットだろう。その後高校生が執筆した恋愛小説『オオカミの誘惑』がブームになり、映画化されるなどしている。

日本でも、1990年代末よりネット小説の試みが行われた。岩井俊二による映画「リリイ・シュシュのすべて」は岩井自身によるネット小説がもとになっている。村上龍の小説『共生虫』は、インターネット上から注文すると紙の本に印刷して配達されるというオンデマンド出版の形態をとっていた。2003年には、携帯サイトに連載されていたYoshi著「Deep Love」シリーズが大ヒットした。2004年、匿名掲示板2ちゃんねる上で、投稿の形を取って発表された「電車男」が新潮社から出版された。現在、日本ではオンライン小説と呼ばれている。

上記の「インターネットの小説」はサイト上で読む小説であるが、この数年「デジタルノベル」と呼ばれるものも一般的である。デジタルノベルは、「サウンドノベル」「ビジュアルノベル」とも呼ばれ、インターネットの広がりで主にソフトウェアをダウンロードさせる形で提供される。本文と共に背景画、主要人物のキャラクター画が表示され、マウスクリックや実行キーを押すことで読み進めることが出来る。フリーウェア・シェアウェアそれぞれあるが、吉里吉里やNScripterなどのデジタルノベル製作ソフトなどの登場で手軽に公開できるようになったことから、個人製作のフリーウェアが圧倒的に多い。ソフトウェア配布サイトのVectorなどでは、多数のデジタルノベルが公開されている。 個人製作といっても、本媒体のものと比べて必ずしも質が劣るわけではなく、出版するに充分値するようなものも多い。デジタルノベル製作ソフトには動画やBGM、画面効果を挿入できるものも多いため、それらを組み合わせて、優れた演出効果を出すこともある(オープニングやエンディングの映像など)。

 

オンライン小説Quietness

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